山下新知事(奈良県)の就任記者会見を見て(2)
前回に続けて、
1.山下新知事の記者会見を見ての山下評
2.県立工科大学のこと
3.大和平野中央プロジェクト見直しの観点
のうち、今回は、
2.県立工科大学のこと です。
執行停止は残念なことですが、そもそも、
三宅町は「大学設置は県が決めること、県のやること。」
と、ずっと、みずからが主体的な立場になることを避けてきました。
かく言う私も、
「大学が出来るなら(県が大学を設置してくれるなら)こうしてほしい」
というコバンザメ的な参画だったように思います。
今、ここにきて、我が身に、このタイミングでこの地に大学を設置して
日本のシリコンバレーを目指せと指令が下った場合、果たして何人の人が
それを前向きにとらえることができるかどうか?
「費用対効果」なんて打ちだしたら、なおさらの事。
荒井元知事の時、県立大学工学部系を作る話の背景もオープンではありませんが、私は、以下のように想像します。
大きく2点。
①荒井元知事の奈良好き。
広域連合には入らない。(自分の好きなことができないから。)
日頃から奈良が大阪のベッドタウンでしか無い事が悔しくてたまらない。
「奈良モデル」とか言ったりして、なんか奈良をアピールしたい。
東大、京大はさておき、普通の大学でも県外に若者が出ていって、向こうで就職して帰ってこない。
暮らしや子育てに投資しても、その投資を受けた子らが都会に出て行って、そっちで貢献する。
奈良はソンしている。 なんとかならないか。
そうだ、大学を作って、そこで起業するというルートを作ろう。(そんな簡単な事でないことは承知の上)
②荒井元知事にとっては、奈良・生駒より中南和
北部ではなぜか人気が無い。それに比べて首長を押さえている中南和は、かわいい。
ちょっと何かを作ってやったら、すぐ言うことを聞く。中南和で王様気分に浸れる。
空白地帯の大和平野中央部に何か作ってやろう。
一つは大学として、他の2町にも何か適当なものを。
山下新知事にとっては、こんな思いつきのような政策、続けるわけにはゆかない、のはまっとうな話。
しかし、奈良を一地方都市として、住みがいのある所にするには、大変であっても大学の設置は一つの手であることも確かだと思う。
やるからには、かなりの覚悟も必要。
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